リビングの照明配置は、突き詰めると3つのレイヤー――全体照明、作業照明、アクセント照明――を、高さの違う少なくとも5つの光源に分散させ、すべて温かみのある2700 Kでそろえることです。よくある問題は光が足りないことではなく、光が一か所から来ていること。天井灯ひとつでは部屋が平板になり、顔の下に影ができ、壁がグレーにくすんで見えます。光の配り方を直すだけで、家具をひとつも買わずに同じ部屋が広く、温かく、上質に見えるようになります。
まず3つのレイヤーから
うまく照らされたリビングは、スタイルを問わず同じ構造を持っています。
- **全体照明(アンビエント)**は、部屋を安全に歩けるようにする基本の明かりです。天井のシーリングライト、埋め込みダウンライト、間接照明のテープライト、あるいは天井に光を反射させる大きめのフロアランプ2台でもかまいません。
- **作業照明(タスク)**は、何かをするための集中した光です。アームチェアでの読書、デスクコーナーでの作業、ローテーブルでのゲーム。シェードで光を下向きに、手元へ向けるランプのことです。
- アクセント照明は、人ではなくモノに向ける光です。絵の上のピクチャーライト、棚の裏のLEDテープ、植物の後ろの隅に置くアッパーライトなど。
多くの人がやってしまう間違いは、全体照明を計画のすべてだと思うことです。天井灯は、実際に部屋で過ごす夜にこそ一番使わない照明です。良い計画では、掃除機をかけるときに点け、腰を下ろすときに消すレイヤーです。
実際に必要な明るさ
ワットではなくルーメンで考えましょう。リビングなら合計で1 m²あたり100〜150ルーメンが快適で、夜にはその3分の1程度まで調光できるのが理想です。
| 部屋の広さ | 合計ルーメン | 配分の例 |
|---|---|---|
| 12〜15 m² | 1,500〜2,000 | 天井800、ランプ2灯×400、アクセント1灯200 |
| 18〜22 m² | 2,200〜3,000 | 天井1,200、ランプ3灯×400、アクセント2灯×250 |
| 25〜35 m² | 3,000〜4,500 | ダウンライトまたは天井2か所で1,800、ランプ4灯、アクセント3灯 |
暗い部屋は上限寄りが必要です。北向きの窓、濃い色の床、深い壁色や木の羽目板は、どれも光を吸収します。アクセントウォールのアイデアで紹介しているような深い色で塗った部屋は、白い部屋と同じ明るさに感じるまでに20〜30%多くの光量が必要になることもあります。
電球は演色性(CRI)90以上を選びましょう。CRI 80の安価なLEDは肌を黄ばんで見せ、温かみのある木をわずかに緑っぽくします。価格差はたいてい1個€2〜€4です。
色温度:温かく、そろえる
多くのリビングで最も手っ取り早い改善は、ばらばらの電球を交換することです。4000 Kの天井灯の横に2700 Kのランプがあると、両方ともおかしく見えます。寒色のほうは青く、暖色のほうはオレンジに見えるのです。
- 2700 K:全体照明とほとんどのランプに。リビングの基本です。
- 2200〜2400 K:アクセント照明や、主に夜遅くに使う照明に。「ウォームディム」電球の中には、調光すると2700 Kから約1800 Kまで下がり、ろうそくの灯りのようになるものがあり、1個€8〜€15の価値はあります。
- 3000 K:読書専用のランプに使う、最も寒色寄りの選択肢。
壁の色を昼光の下で選んだなら、夜に2700 Kの下でもう一度確認してください。寒色系のグレーやグリーンはかなり見え方が変わります。塗料選びのアンダートーン法がその理由を説明しているので、電球と塗料を一緒に決める前に試す価値があります。
ランプを置く場所
部屋全体に光の三角形を、3つの高さで作るイメージです。低い位置(床から60〜75 cm前後のテーブルランプ)、中間(150〜170 cmのフロアランプやブラケットライト)、高い位置(天井)。視線がその間を行き来することで、部屋に奥行きが生まれます。
- **ソファの横。**サイドテーブルにテーブルランプを置くか、端の席の上にアーチ型のフロアランプを。シェードの下端を座ったときの肩の高さ、床から約100〜110 cmにすると、電球が見えず、光が本に落ちます。
- **対角の隅。**ソファから斜め向かいの隅にフロアランプかアッパーライトを。天井灯がいつも暗く残す隅を照らすので、部屋が広く感じられるランプです。
- **窓側の壁の近く。**サイドボードや窓台に小さなランプを。日没後、壁にぽっかり空いた黒い穴のようになる窓ガラスとのバランスを取ります。
- **テレビや収納の壁。**テレビの裏か下にテープライト、または棚の中に小さなランプを。画面の背後の光は目の疲れを減らし、電源を切ったテレビがただの黒い四角になるのを防ぎます。
- **アートの上。**ピクチャーライト、天井のライティングレールのスポットライト、コンセント式のウォールウォッシャー。照らされたモノがひとつあるだけで、夜の部屋に視線の焦点が生まれます。
ソファから手の届く範囲に少なくとも1灯は置き、雰囲気を変えるのに立ち上がらなくて済むようにしましょう。家具の配置替えもするなら、先にレイアウトを決めてください。狭いリビングのレイアウトアイデアでソファの位置が決まり、ランプはソファに合わせて決まります。
器具と同じくらいスイッチが大事
5灯のランプがある計画も、簡単に点けたり消したりできなければ役に立ちません。
- **テーブルランプやフロアランプはスイッチ付きコンセントに。**ヨーロッパの多くの住まいでは、ドア横のスイッチで入り切りできる壁のコンセントが1〜2か所あります。なければ1個€10〜€20のスマートプラグで、ひとつのスイッチやスマホからまとめて操作できます。
- **天井灯を調光する。**対応するLED調光スイッチは€25〜€60、電気工事の出張費は€60〜€120です。電球に「調光対応」と書かれているか確認してください。非対応のLEDはちらつきます。
- シーンは10個ではなく2個。「夜」(ランプとアクセントを点け、天井は消す)と「明るい」(全部点ける)で、実生活のほとんどはカバーできます。
費用の目安
ほとんどのリビングは、配線に手を付けずに照明をやり直せます。
| レベル | 内容 | 一般的な費用 |
|---|---|---|
| 電球だけ | すべての電球を2700 K・CRI 90以上でそろえる | €40〜€90 |
| ランプを追加 | 新しいランプ2灯、LEDテープ1本、スマートプラグ | €150〜€400 |
| コンセント式で全面計画 | ランプ4〜5灯、ピクチャーライト、ウォームディム電球 | €400〜€900 |
| 配線工事あり | 調光器、ブラケットライトやダウンライトの追加(工事込み) | €600〜€2,500 |
埋め込みダウンライトは雑誌ではすっきり見えますが、最も高価なレイヤーで、付けすぎになりやすいものでもあります。格子状に6灯並べても、天井はよく照らされるのに目の高さには光がありません。付けるなら壁から50〜70 cm離して床ではなく壁を照らし、それでもランプは残しましょう。
器具を買う前に、照明の雰囲気を変えた部屋を見てみると役立ちます。写真をHomieのRoom Redesignにかけ、「夜、温かいランプの光」というプロンプトで試せば、部屋に必要なのが隅の明かりなのか、照らされた壁なのかがわかります。週末をまるごと返品に費やす代わりに、1分で済みます。照明がもっと大きな模様替えの一部なら、リビングの模様替えアイデアで進める順番を紹介しています。
よくある失敗
- **大きなペンダントライトひとつで済ませる。**照らされるのは頭のてっぺんと床で、顔や壁ではありません。
- **ランプがすべて同じ高さ。**5つのテーブルに5つのテーブルランプを置いても、ひとつのレイヤーにしか見えません。低・中・高を混ぜましょう。
- **目の高さに裸電球。**座った人の視界に入る露出した電球はまぶしさの原因です。シェードか乳白色のディフューザーを使いましょう。
- **昼白色のLEDテープ。**テレビの裏の6500 Kのテープは、壁全体をショーウィンドウのように見せます。2700 K以下を使いましょう。
- **隅を放置する。**暗い隅は壁を視覚的に内側へ引き寄せ、部屋を狭く見せます。
実例
4.2 × 5 mのリビング(21 m²)、北向き、オークの床、オフホワイトの壁、60 W相当のペンダントライトがひとつ。ソファは長い壁に沿ってテレビと向かい合っています。
ペンダントはそのまま残し、1,200ルーメンの調光対応電球と調光スイッチに(€45+工事費€90)。ソファの左端の上には、2700 K・800ルーメンの電球を入れたアーチ型フロアランプ(€140)。窓際の奥の隅には和紙のフロアランプ(€70)。窓の下のサイドボードには小さな陶器のテーブルランプ(€55)。テレビボードの裏には2400 KのLEDテープ(€25)、ソファの上のアートプリントにはコンセント式のピクチャーライト(€60)。ペンダント以外はすべて2つのスマートプラグ(€30)で操作します。
合計は約€515と電気工事1回。夜は天井灯を消したまま、5つの温かい光源が3つの高さで部屋を照らし、夕方5時を過ぎるとグレーに見えていた部屋が、物件写真のような部屋に変わります。