リビングの色は、変えないもの3つ——床、ソファ、窓の向き——を確認してから選ぶと、配色の大部分は自然に決まります。リビングはあらゆる光の中で見る部屋です。どんよりした朝、午後の強い日差し、そして夜の4時間ほどの照明。そのうちひとつの光でしか映えない色は、間違った色です。
まず、部屋の役割を決める
リビングは寝室より役割が多いので、色見本を開く前に一番大事な役割をひとつ決めます。
- くつろぎ。 夜にリラックスする場所で、テレビや読書用のチェアが中心。
- にぎわい。 来客が多く、日中もよく使うので、にぎやかすぎず活気のある雰囲気がほしい。
- 広く見せる。 16 m²前後より狭い、天井が低い、または家具ですでにいっぱい。
- 温かく見せる。 窓が北向き、または隣の建物に面していて、一日の大半がひんやりと灰色っぽい。
ひとつ選んでください。くつろぎならグレーを含んだくすみのある中間色、にぎわいなら少し土っぽい暖色、広く見せたいならすべての面を同じ明るい色に、温かく見せたいなら黄みや赤みのあるニュートラルカラーです。壁だけでなくリビング全体を見直すなら、リビングの模様替えで、レイアウト→色→照明という順番と、最初に壁を塗るほうがうまくいく理由を説明しています。
窓の向きで選ぶ
壁は何時間も自然光の下で見るので、窓の向きはほかのどの要素よりも色の見え方を変えます。
- 北向き。 冷たく平らで均一な光。暖色は少しくすみ、寒色はグレーに寄ります。黄みベースの温かい白、キャメル、温かいグレージュ、やわらかなテラコッタ、くすんだオーカーを。青みグレーや緑がかった白は避けます。
- 南向き。 強く温かく、一日の中で変化する光。ほとんどの色が合い、寒色もようやく狙いどおりに見えます。くすんだブルー、グレーグリーン、クールなオフホワイトなど。暖色が強すぎると午後に暑苦しく感じることがあります。
- 東向き。 朝は明るく温かく、夜は涼しく暗め——ちょうどリビングを一番使う時間です。夜を基準に、ほどよく温かいニュートラル、セージ、クレイを選びます。
- 西向き。 朝はグレー、夕方は濃いオレンジ色。わずかにグレーを含むニュートラルなら、夕日で部屋が琥珀色に染まりすぎるのを防げます。
夜の光は窓ではなく照明から来ます。昼間は完璧に見えたくすみグリーンも、昼白色のLEDの下では濁って見えることがあります。電球はリビングの照明計画を参考に決め、その照明をつけた状態でサンプルを確認しましょう。
ソファ・床・木の色が思った以上に決める
壁の色(塗装でもクロスでも)は部屋の中で一番安く、一番変えやすいもの。だから高価なものに合わせるべきで、逆ではありません。
床。 壁の次に大きな面です。温かみのあるオークや飴色のフローリングには温かい壁が合います。オレンジがかったオークの横に冷たいブルーや氷のようなグレーを置くと、どちらもちぐはぐに見えます。グレーやホワイト系の床は合わせやすい反面、温かい壁をより黄色っぽく見せます。まず床のアンダートーンを塗料の色の選び方とアンダートーンのとおりに読み取り、同じアンダートーンの壁色を選びます。
ソファ。 グレー、オートミール、ベージュなどのニュートラルなソファなら自由に選べます。グリーンのベルベット、ラスト、ネイビーなど色のあるソファは、それ自体がアクセント。壁は一歩引かせます。グリーンの後ろには温かい白、ラストの後ろには明るいグレージュ。壁をソファとまったく同じ色にせず2段階明るくしないと、ソファが壁に溶け込んでしまいます。
木の家具。 サイドボード、見えるダイニングテーブル、木の天井、棚などは2つ目の暖色になります。すでに2〜3種類の木が混ざっているなら、壁は静かな色にするとまとまります。木の色同士の合わせ方は木の色の組み合わせ方で詳しく解説しています。
3色でつくる6つのパレット
各パレットは壁の色、幅木・枠・天井の色、そしてアクセント1色で構成します。アクセントはクッション、アート、小物かファブリックの最大3か所まで。
- 温かいくつろぎ — やわらかなパテ色の壁/温かい白の枠と天井/深いオリーブをクッション、花瓶、ポスターに。
- 北向きのリビング — 温かいクレイか淡いテラコッタの壁/クリーム色の枠/インクブルーをアームチェア1脚とブランケットに。
- 明るくにぎやか — 温かい白の壁/枠も同じ白/バーントオレンジかオーカーをクッション、ラグの縁、アートに。
- 涼しげな南向き — くすんだグレーブルーの壁/やわらかなオフホワイトの枠/コニャック色のレザーと真鍮を控えめに。
- 夜のグリーン — くすんだセージの壁/1段濃いセージの枠/ウォールナットと黒を照明とフレームに。
- 狭い部屋をワントーンで — 壁・枠・天井・ドアまで明るいグレージュ/コントラストのある枠はなし/チャコールをカーテンレール、照明、額縁に。
1と5はくつろぎ、3はにぎわい、6は広く見せたい部屋、2は北向きの部屋向けです。4は日当たりの強い南向きの部屋をクールダウンさせます。サンプルを買う前に自分の部屋の壁で2〜3案を見比べたいなら、Homieのカラーパレットで部屋の写真にパレットを適用でき、スタイル変換ならスタイルまるごと試せます。
狭いリビング、暗いリビング
狭いリビングには正直な選択肢が2つあり、どちらもコントラストを消すことがポイントです。
- 明るく、つなげる。 天井やドアも含めて、すべての面を明るく温かい1色に。目が数える境界線が少ないほど部屋は広く見えます。色のある壁に真っ白でツヤのある枠を合わせるのは避けます。
- 暗く、包み込む。 フォレストグリーン、オーベルジーヌ、インクブルーなどの深い1色を壁・枠・天井に。角が消え、窮屈ではなく意図した空間に見えます。主に夜に使う部屋に向いています。
うまくいかないのは中途半端なやり方、つまり白い狭いリビングに濃い壁を1面だけ入れることです。狭い空間では色と同じくらいレイアウトが大事で、ソファのサイズや通路幅、置かないものの判断は狭いリビングのレイアウトで解説しています。
自然光の少ない暗いリビングを真っ白にするのはやめましょう。反射する光がなければ、真っ白はただのグレーに見えます。温かみのある中間〜明るめの色のほうが、冷たい白より薄暗い部屋で明るく見えます。
LDKでの色の切り替え
LDKでは、リビング部分だけに別の色を使うことはあまりありません。統一感を保つ3つのルールです。
- 枠の色は全体でひとつ。 幅木、ドア枠、窓枠を同じ色にすると、ゾーン同士がつながります。
- 色を変えるのは出隅、ドア枠、天井の段差だけ。 平らな壁の途中では変えません。
- 同じ色系統の中で。 キッチンの壁色を一段深くした色をリビングに使えば意図的に見えますが、無関係な2色は別々の家のように見えます。
家具とゾーニング——ラグ、ソファの背、照明の回路——についてはLDKのレイアウトを参照してください。
アクセントウォール、天井、仕上げ
アクセントウォールは寝室よりリビングのほうが成功しやすいですが、条件はフォーカルポイント(ソファ、暖炉、テレビの壁)の後ろであること、そしてほかの壁と同じ色系統であることです。ルールと失敗例はアクセントウォールのアイデアにまとめています。
明るい壁なら天井は白で構いません。中間色や濃い壁なら、天井も同じ色か、はっきり明るいバージョンに。そうしないと白い天井がふたのように見えます。壁はマットか、ややツヤのあるエッグシェル(リビングは照明の映り込みが多いため)、ぶつかりやすい枠にはサテンを。
どのリビングでも起きる失敗
- スマホの画面で選ぶ。 最低60 × 60 cmのサンプルを窓の向かいの壁と一番暗い壁に塗り、朝・午後・夜に確認します。
- 色が多すぎる。 壁、枠、アクセント1色まで。ソファ、ラグ、カーテンにもすでに色があります。
- 「無難だから」と冷たいグレー。 多くのリビングでグレーは夜に平板に見えます。温かいグレージュなら冷たさなしで同じ役目を果たします。
- 隣の部屋を忘れる。 単体では素敵な色も、ドア越しに見える廊下とぶつかることがあります。決める前に両方を一緒に見ましょう。
- 濃い色の追加コストを見落とす。 深い色は色付きの下塗りと1回多い重ね塗りが必要なことが多く、一般的な20 m²のリビングなら€40〜€80ほどと半日が追加になります。詳しくは室内塗装の費用をご覧ください。