使いにくい部屋の問題は、広さであることはまれです。問題は形です。幅の2倍の長さがある部屋、L字に折れる部屋、屋根の勾配で半分の高さを失う部屋、ドアが4つあって廊下になってしまう部屋。それぞれの形には定番の解決策があり、どれも家具を買うところからは始まりません。
すべてに共通するルールは、まず人が歩く場所を決め、残りに家具を置くこと。通路には80〜90 cm、ソファとローテーブルの間は40〜45 cmあれば十分です。
細長い部屋
幅が約3 m未満で長さが5 mを超える部屋は、もっともよくある変形の部屋です。長屋式住宅のリビング、ダイニングを転用した部屋、屋根裏の細長いスペースなど。
- 長さ方向にゾーンを分ける。 片端にソファ、反対側にデスクかダイニングテーブル、その間に読書用の椅子。引き伸ばした1つのゾーンより、小さな3つのゾーンのほうがうまくいきます。
- ソファを部屋を横切るように置く。 長い壁に対して直角に、背を2つ目のゾーンに向けて置いたソファは、壁に何を飾るよりも廊下のような印象を断ち切ります。
- ゾーンごとにラグを1枚。 長いランナー1枚は長さを強調します。家具に合わせたサイズのラグ2枚で、2つの部屋になります(寸法はラグのサイズの選び方を参照)。
- 短い端の壁を濃くする。 奥の短い壁を2〜3段濃い色にすると、視覚的に手前に引き寄せられます。アクセントクロスがまさにうってつけの場面です。
- 歩くのは片側だけ。 80〜90 cmの通路は片方の長い壁沿いに確保し、各ゾーンの真ん中を通さないようにします。
同じ考え方を小さなスケールで使う方法は狭いリビングのレイアウトにあります。
L字型の部屋
L字型は、1つのふりをした2つの部屋です。それに逆らうと、かえって悪くなります。
- それぞれの脚に1つの役割を。 長い脚にリビング、短い脚にダイニングかワークスペースが定番の分け方です。オープンな間取りでは片方の脚をキッチンが占めることもよくあります。LDKレイアウトの基本を参照してください。
- 脚ごとに別々に軸を作る。 それぞれにラグと、天井照明かペンダントライトを。
- 家具ではなく繰り返しでつなぐ。 同じ木、同じ金属の仕上げ、同じアクセントカラーを両方の脚に使えば、1つの住まいとして見えます。L字の内側の角に大きな家具を置かないこと。部屋を広く感じさせる視線を遮ってしまいます。
正方形の部屋
正方形の部屋は使いにくいというより、方向性がないのが問題です。ソファをどこに置くべきか、何も教えてくれません。
- フォーカルウォールを決める。 窓、暖炉、あるいは塗装や棚で仕立てる壁を選び、ソファをそちらに向けて配置します。
- 家具を壁から離す。 ソファを壁から30〜40 cm離し、中央のラグを囲むように座る場所をまとめます。4つの壁すべてに家具を押し付けると、真ん中が空っぽになります。
- 丸い形を使う。 丸いローテーブルやダイニングテーブルは正方形の間取りに合い、角の硬さをやわらげます。
勾配天井の部屋
屋根裏の寝室や最上階の部屋は、床面積の一部を屋根に取られます。使える目安は、天井高が約1.5 m未満の場所は収納と低い家具用、快適に立って歩くには2 m前後以上が必要、ということです。
- 勾配の下には低いものを。 ベッドの頭側、低いソファ、チェスト、あるいは低い壁一面の造り付け収納。
- 通路と背の高い家具は天井の高い場所に。 ワードローブは勾配の下ではなく、妻側の壁に置きます。
- 壁と勾配を同じ色で塗る。 天井との境で色を変えると、あらゆる角度が目立ちます。1色で続けると勾配が後退して見えます。
- 複数の場所から照らす。 勾配のある部屋は天窓1つで採光していることが多いもの。リビング照明の配置計画と同じように、ゾーンごとにブラケットライトかスタンドを計画しましょう。
ドアの多い通り抜けの部屋
ドアが3つも4つもある部屋は、床面積の大半を動線に使っています。
- ドア同士を結ぶ動線を描き、80〜90 cmの幅で空けておきます。動線の間に残った場所が家具のゾーンです。中心からずれていてもかまいません。
- 脚付きの小さく軽やかな家具を選ぶ。 人が歩く場所でも部屋が開けて見えます。
- ドアの横に背の高い家具を置かない。 入るたびに窮屈に感じます。
ワンルームはこうした問題をいくつも同時に抱えています。ワンルームのレイアウトで1つのプランとして解決策をまとめ、コンパクトな住まいのそれ以外の部分は狭い部屋のレイアウトアイデアで扱っています。
何かを動かす前にレイアウトを試す
ソファを2回動かすのはタダですが、間違ったソファを買うのはタダではありません。部屋を測り、床にマスキングテープで通路の印をつけ、まず大きな家具をそれに当てはめて確認しましょう。方法は家具配置シミュレーションで解説しています。そのうえで部屋をいちばん広い角から撮影し、どちらかに決める前に、HomieのRoom Redesignで2通りの配置やスタイルを試してみてください。